人生は、楽しんだ者が勝ちだ
先日から読み続けていた、物理学者である米沢富美子さんの自叙伝「人生は、楽しんだ者が勝ちだ」をようやく読了しました。読み始めたらほぼ一気に読み終えることができるのですが、前半部分でちょっとモタモタしてしまいました。今年は、読書よりも数学の勉強に力を入れることにしているので仕方なしです。
とは言うものの、受験生ではあるまいし、読書に対して禁欲生活を強いてまで数学の勉強をする必要があるのか?などと思ってしまうのも事実です。読書と勉強のバランスの取り方は実に難しく、永遠のテーマですな。
本書は、日経の「私の履歴書」に連載されたものに大幅加筆された謂わば自叙伝。米澤先生が学生時代はまだまだ女性が学問を究めていくことに世間の理解が追いついていない時代でしたから、性別ということで男性がしなくていい苦労をしなければならなかったのは紛れもない事実です。それに、出産や育児という研究者として油が乗っている年齢に直面する出来事も、男性である我々には想像もできない。もっとも、米澤先生の場合、もともと理系の素養があった上に、もの凄いバイタリティーの持ち主ですから、周囲の人間が想うほど「苦労を苦労と思っていない。」ところがあるようです。幼少のころ、これまた数学、特に幾何学の素養があったお母様に幾何の初歩を教えられて、「幾何があれば、もう玩具は要らない。」と思うほど幾何に熱中したエピソードは圧巻です。私などとは脳を構成している細胞の質が違います。
米澤先生の人生哲学
1.自分の可能性に限界を引かない
2.行動に移す
3.めげない
4.優先順位をつける
5.集中力を養う
は、物理学のみならずどんな道を歩むにしても指針にすべき事項です。
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